
私たちの身の回りでは、少子高齢化、地域格差、環境問題、労働力不足など、複雑に絡み合った社会課題が顕在化しています。
これらの課題に対し、我が国では「未来社会像Society5.0」、国際社会では「SDGs(持続可能な開発目標)」として課題解決に向けて取り組んでいます。
NIICTEC-Lab.では、ICT・AI・STEAMの視点から、Society5.0とSDGsをとらえ、日常や企業、教育、地域活動へどう落とし込めるかを考えます。
Society5.0時代には、技術を使いこなす力だけでなく、技術を社会課題と結びつけて活用する能力が求められます。
NIICTEC-Lab.は、ICTを目的ではなく社会とつながる道具として捉え、地域・学校・企業・日常生活の中で試行錯誤しながら未来を形にしていく取り組みを発信しています。
Society5.0とSDGsの関係は、「Society5.0は、SDGsの達成を加速させるエンジン」とされています。
Society 5.0::解決策の実現/実装への方法論(手段・アプローチ)
SDGs:::::目指すべき社会の姿(目的・ゴール)
(例)
AIによる医療支援 → SDGs3「すべての人に健康と福祉を」
スマート農業 → SDGs2「飢餓をゼロに」
スマートシティ → SDGs11「住み続けられるまちづくりを」
などなど・・考えられます。
NIICTEC-Lab.では、Society5.0やSDGsを「遠い未来」や「専門家の話」にしないことです。センサーによる高齢者見守り、教育機関でのSTEAM教育向上教材の開発、生成AIによる一週間の献立メニュー立案など、こうした普通の暮らしの延長線上にこそ、Society5.0とSDGsの実践があると考えています。
Society5.0とは何か
本サイトでは詳細説明は行いません、別途、内閣府などの情報から確認してください。
Society5.0は、2016年に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」において内閣府が提唱した概念です。狩猟社会・農耕社会・工業社会・情報社会に続く第5の社会として位置づけられています。経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会を指しています。
その本質は、
AI・IoT・ビッグデータなどのICTを活用し
サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させ
人間中心で経済発展と社会的課題の解決を両立すること
にあります。単なる技術革新ではなく、「人の暮らしをどう良くするか」を出発点にしている点が特徴です。
情報化が進んだSociety4.0情報社会では、膨大な情報が生み出される一方で、それらが乱雑にあふれ、十分に活かしきれていないという課題がありました。企業や組織では、組織内での情報共有が進まない、分野の枠を超えた知識活用が難しいといった状況に加え、必要な情報を探し出したり、データを分析したりする作業そのものが大きな負担となっていました。
さらに、少子高齢化による人手不足や地域の過疎化は年々深刻さを増しています。年齢や障害によって就労機会が制限されたり、交通インフラの不足により移動や外出が困難になったりと、働き方や行動範囲に制約を受ける人がいることも大きな社会課題です。
Society5.0では、こうした課題に対し、AI・IoT・ビッグデータ・ロボットなどの先進技術を活用し、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させることで解決を図ります。具体的には、次のような社会像が描かれています。
■IoTにより人とモノがつながり、新たな価値やサービスが生まれる
■AIが膨大なデータを分析し、必要な情報を必要な人に、必要なタイミングで届ける
■イノベーションによって多様なニーズに柔軟に対応できる社会が実現する
■ロボットや自動走行技術により、年齢・障害・地域といった制約が緩和され、人の可能性が広がる
Society5.0は、技術の高度化そのものを目的とするのではなく、人間中心で社会課題を解決する未来社会を目指しています。
このように、第5期科学技術基本計画では、従来の「科学技術基本法」に基づく今後5年間(H28年度〜R2年度(2016〜2020年度)の基本計画として策定されました。
そして、現在、「第6期科学技術・イノベーション基本計画」としてR3年度〜R7年度(2021〜2025年度)を対象とする5年計画が示され、R2年(2020年)の科学技術基本法改正で法名称が「科学技術・イノベーション基本法」へ変更された後に策定された基本計画の下、日本政府がR3から5年間の中長期戦略として「科学技術政策の基本方針:研究開発投資、制度整備、人材育成など」の計画的推進が示され、法制度改正後の新しい枠組みで、第5期で提示したSociety 5.0を引き継ぎながらイノベーション創出や政策評価・実装の仕組みを強化し、社会課題解決や持続可能性をより重視する形に進化させています。
Society5.0の詳細はこちら
内閣府
Society 5.0とは 第5期科学技術基本計画(平成28~平成32年度)
科学技術・イノベーション「第6期科学技術・イノベーション基本計画」
内閣府動画
動画でわかるSociety5.0 動画でわかるSociety 5.0~職員解説編~
AIがもたらす科学技術・イノベーションの変革
SDGsとは何か
本サイトでは詳細説明は行いません、別途、国連/外務省などの情報から確認してください。
SDGs(Sustainable Development Goals)は、2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに達成すべき国際目標です。正式な名称は、「持続可能な開発のための2030アジェンダ:Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development」で、期間は2016年~2030年(15年間)です。
SDGsは、「People(人間)」「Prosperity(繁栄・豊かさ)」「Planet(地球)」「Peace(平和)」「Partnership(連携)」の5つの基本理念を基盤として構成されています。
これらの基本理念において、2030年までに達成を目指す17の目標(Goals)、169のターゲット、230以上の指標が掲げられ、経済成長だけでなく貧困・格差・教育・ジェンダー・環境・働きがい・平和・都市・気候変動など人間の尊厳と包摂性を重視する開発目標である点が特徴です。
■Peopleは、すべての人の尊厳と基本的ニーズの保障を意味し、貧困や差別のない包摂的な社会の実現を目指しています。
目標1:貧困をなくそう
目標2:飢餓をゼロに
目標3:すべての人に健康と福祉を
目標4:質の高い教育をみんなに
目標5:ジェンダー平等を実現しよう
目標6:安全な水とトイレを世界中に
■Prosperityは、経済成長と豊かさの実現を通じて、持続可能な形での繁栄を確保することを示しています。
目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標8:働きがいも 経済成長も
目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10:人や国の不平等をなくそう
目標11:住み続けられるまちづくりを
■Planetは、地球環境の保全を重視し、気候変動対策や資源の持続可能な利用を通じて将来世代への責任を果たすことを意味しています。
目標12:つくる責任 つかう責任
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標14:海の豊かさを守ろう
目標15:陸の豊かさも守ろう
■Peaceは、平和で公正な社会の構築を目指し、法の支配や人権の尊重に基づく安定した社会制度の確立を示しています。
目標16:平和と公正をすべての人に
■Partnershipは、多主体の協力による実行を基本とし、政府、企業、大学、市民社会など多様な主体の連携によってSDGsを達成することの重要性を示しています。
目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
中でも、2030アジェンダの大切な意義として、
誰一人取り残さない(Leave No One Behind) 、 「経済」「社会」「環境」を調和させる
という決意にあります。
SDGsは、経済や社会は、地球環境のうえに成り立っているとし、すべての人々を含めて、誰一人取り残すことなく、持続可能な未来を生き抜くことを目指します。それは、わたしたちは「何を達成すべきか」という社会の目標を示すものであり、その実現に向けた具体的な方法や手段は、各国・各地域、そして教育現場や企業活動など、さまざまな分野に委ねられ、地域や組織、個人がそれぞれの立場で課題を捉え、行動につなげていくことです。
SDGsの詳細はこちら
国連
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは? 2030Agenda
外務省
JAPAN SDGs Action Platform
経団連
Society 5.0 for SDGs
NIICTEC-Lab.が考えるこれから
Society5.0とSDGsは、完成された答えではなく、社会の中で問い続け、育てていく概念です。課題は、特別な場所にあるのではなく、日常生活の小さな不便や違和感、あるいは企業の運営や経営の中で生じる非効率や経営課題に潜んでいます。
NIICTEC-Lab.は、SDGsの理念を踏まえ、科学技術、教育、DXの分野を中心に、持続可能な社会の実現に資する研究・実践に取り組みます。特に、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標11「住み続けられるまちづくりを」といった目標とは密接に関連する分野としています。
これらの社会課題の解決に向けて、AI、DX、データ活用などの先端技術を基盤とした研究開発や実証を進め、科学技術・イノベーションを通じてSDGsの達成に貢献することを目指しています。
また、教育分野では、目標4「質の高い教育をみんなに」を重視し、探究学習、STEAM教育、デジタル教育を通じて、社会課題を自ら発見し、科学技術を活用して解決策を創出する人材に向けた情報発信を心がけています。NIICTEC-Lab.は、研究と教育の両面から、次世代のSDGs人材の育成と社会実装を推進します。
例えば、暮らしの中では高齢者の見守り、移動手段、学びの格差といった身近なテーマを掘り下げたり、企業活動では人手不足、業務の属人化、データ活用の遅れなどの課題を掘り下げたりします。こうした現場の声を出発点に、ICTやAIをどう活かせるかを考えることが、Society5.0とSDGsを結びつける第一歩だと考えています。
★地域・学校・企業、そして一人ひとりの生活の中で試行錯誤を重ねながら、共に未来を形づくる
★普通の暮らしの中に、未来のヒントがある
NIICTEC-Lab.では、Society5.0の考え方を、日常生活や企業活動と結びつけてとらえ、SDGsの理念をICT・AI・STEAM教育と結びつけ、身近な課題を具体的な実践へとつなげることを意識しています。
暮らしの中の小さな不便、組織運営や経営の中に潜む非効率や課題こそが、Society5.0とSDGsを実装する出発点です。
「普通の暮らしの中に、未来のヒントがある」と考えて、日常生活や教育現場、企業の運営・経営の中にある課題を出発点にして、テクノロジーを社会とつなぐ手段とし、Society5.0への実装とSDGsのゴールに向けた取り組みを発信します。
ICTを通じてそのヒントを見つけ、分野を超えて共有し、社会に活かすための知と実践の場でありたいと考えています。
