
はじめに
教材キットは、「学習用」「演習用」という印象が強く、研究に使ってよいのか迷う学生は少なくありません。
本記事では、教材キットが研究に使えるかどうかを判断するための基準を整理します。
なお、本記事で扱う教材キットには、次のようなものが含まれます。
- 小型マイコン系
- micro:bit
- M5Stackシリーズ
- ロボット教材系
- mBotシリーズ
- シングルボードコンピュータ系
- Raspberry Piシリーズ
これらは用途や性能に違いはありますが、研究として成立するかどうかの判断基準は共通です。
教材キット=研究に向かない、は本当か
結論から言えば、キットそのものが問題になることはほとんどありません。
問題になるのは次の点です。
- 何を明らかにしたいのかが曖昧
- 「作ること」が目的化している
- 評価・比較の設計がない
研究に使える教材キットの3条件
1. 観測・計測が可能である
- センサー値を数値として取得できる
- ログとして保存・比較ができる
2. 条件を制御できる
- 閾値を変える
- アルゴリズムを差し替える
- サンプリング周期を変更できる
条件を変えられる=実験が成立するということです。
3. 比較対象を作れる
- A方式 vs B方式
- 改良前 vs 改良後
- 使用者別・環境別
比較できない研究は、評価できません。
研究に使えないケースの典型例
- 結果が「うまく動いた」で終わる
- 成果がデモ動画のみ
- 数値や評価指標が存在しない
まとめ
教材キットは研究の敵ではなく、入口です。
重要なのは「何を測り、何を比べ、何を示すか」です。


